アディショナルタイムが長いのはなぜ?理由は?【ワールドカップ2022】
『カタールワールドカップ2022』で話題となった、長いアディショナルタイム。
結論から言うと、アディショナルタイムが長くなった最大の理由は、FIFAが「プレーが止まって失われた時間を、これまで以上に正確に補う」という方針を徹底したためです。
FIFA審判委員会のピエルルイジ・コッリーナ委員長は大会当時、ゴールセレブレーションや選手交代、負傷者の治療、VARによる確認などによって失われた時間を、より正確にアディショナルタイムへ反映するよう審判員に求めていました。
カタールワールドカップ2022でアディショナルタイムが長くなった主な理由
・負傷者の治療や交代に使った時間を正確に加算
・ゴール後のセレブレーション時間も加算
・VARのチェックやレビューにかかった時間も加算
・選手による時間稼ぎなどで失われた時間も加算
カタールワールドカップでは、VARに加えて「セミ・オートメーテッド・オフサイド・テクノロジー」という新しい技術も導入されました。
このシステムでは、スタジアムに設置されたカメラやボール内部のセンサーなどを利用し、人工知能(AI)によってオフサイド判定をサポートします。
ただし、この新技術自体がアディショナルタイムを長くした主な原因というわけではありません。
むしろFIFAは、従来のVARによるオフサイド確認よりも、速く正確に判定するためのシステムとして導入しています。
つまり2022年大会でアディショナルタイムが長くなったのは、新しい判定技術が導入されたことそのものよりも、
「試合中に失われた時間を、できるだけ正確に取り戻す」というFIFAの方針が大きく影響していたということですね。
また、アディショナルタイムとして表示された時間は「その時間が経過すれば必ず終了する」という意味ではありません。
例えば8分と表示されていても、その8分の途中で負傷者の治療やVAR確認、時間稼ぎなどによってさらに時間が失われれば、その分だけ試合終了が後ろに延びることがあります。
サウジアラビア対アルゼンチン戦などで、表示されたアディショナルタイム以上に試合が続いたのも、このためです。
アディショナルタイム中に失われた時間についても、さらに追加することができるということですね。
なお、この「実際にプレーできる時間をできるだけ確保する」という考え方は、その後のサッカー界でも続いています。
2026/27シーズンの競技規則でも、時間浪費を減らして試合のテンポを維持するためのルールがさらに追加されています。
アディショナルタイムの最長は何分?
続いて、アディショナルタイムは最長で何分まであるのか?についてです。
カタールワールドカップ2022では、イングランド対イラン戦で前半14分、後半10分の合計24分と表示され、大きな話題となりました。
前半にはイラン代表GKの負傷と長時間の治療・交代があり、後半にも負傷者への対応やVAR確認などが発生したことで、非常に長いアディショナルタイムとなっています。
では、
「アディショナルタイムは最長で何分まで?」
と気になるところですよね。
実は、サッカーの競技規則には「アディショナルタイムは最大○分まで」という上限は定められていません。
現在のIFAB(国際サッカー評議会)の競技規則では、主審が各ハーフで失われたプレー時間を補うことになっており、
選手交代、負傷者の治療、時間浪費、懲戒処置、VAR、ゴールセレブレーション、試合再開の大幅な遅れなどによって失われた時間が対象となります。
そのため、大きなケガや長時間の中断などが発生すれば、理論上は10分や20分を超えるアディショナルタイムになる可能性もあります。
「最長45分」と決められているわけではなく、試合中に実際に失われた時間に応じて決まるということですね。
また、第4審判が掲げるボードに表示されるのは「最低限追加される時間」です。
例えば「+5分」と表示された場合でも、その5分間に負傷者の治療やVAR確認などが発生すれば、主審の判断によって5分を超えて試合が続くことがあります。
逆に、表示された5分を4分に短縮することはできません。
つまり、
・アディショナルタイムに明確な最長時間の規定はない
・第4審判が表示するのは最低限の時間
・アディショナルタイム中にさらに時間が失われれば延長される
という仕組みになっています。
アディショナルタイムの決め方は?
そもそも「アディショナルタイムってどうやって決めてるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかと思いますので、
アディショナルタイムの決め方についても見ていきましょう。
アディショナルタイムとは、簡単に言えば試合中に失われたプレー時間を補うために追加される時間です。
現在のIFAB競技規則では、主に次のような時間が対象とされています。
・選手交代
・負傷した選手の確認や治療、ピッチ外への移動
・選手による時間稼ぎ
・イエローカードやレッドカードなどの懲戒処置
・VARのチェックやレビュー
・ゴール後のセレブレーション
・その他、試合再開が大きく遅れた場合など
以前の記事では「スローインやフリーキックなどは含まれない」としていましたが、現在の競技規則では、
試合再開までに大幅な遅れが生じた場合なども、失われた時間として加算される可能性があります。
そのため、「このプレーなら何秒」と機械的に決まっているわけではありません。
そして、最終的にアディショナルタイムを決めるのは主審です。
主審や他の審判員が試合中に失われた時間を把握し、それをもとに各ハーフ終了時のアディショナルタイムを決定します。
第4審判が表示する数字は、その時点で主審が決めた最低限のアディショナルタイムです。
そのため、
「+7分と出たから、必ず97分00秒で終了」
というわけではなく、その7分間に再び試合が中断すれば、さらに時間が追加されます。
また、2026/27シーズンからは試合のテンポを維持し、時間浪費を減らすためのルールも強化されています。
例えば、交代する選手は原則として交代表示から10秒以内にピッチを離れるというルールが導入されるなど、アディショナルタイムを増やす原因となる意図的な時間稼ぎへの対策も進められています。
アディショナルタイムが長い理由や最長や決め方のまとめ【ワールドカップ2022】
ここまでご覧くださりありがとうございます。
『カタールワールドカップ2022』でアディショナルタイムが長かった理由や、
アディショナルタイムの最長時間、決め方などについてまとめさせていただきました。
カタールワールドカップでは7分~10分を超える長いアディショナルタイムが頻繁に見られ、イングランド対イラン戦では前半14分、後半10分という異例の数字が表示されました。
2022年大会でアディショナルタイムが長くなった最大の理由は、FIFAが負傷者の治療や選手交代、ゴールセレブレーション、VAR確認、時間稼ぎなどによって失われた時間を、これまで以上に正確に補う方針を徹底したためです。
また、カタール大会ではAIを活用した「セミ・オートメーテッド・オフサイド・テクノロジー」も導入されましたが、
こちらはアディショナルタイムを長くするためのシステムではなく、オフサイド判定をより速く正確に行うための技術です。
そして、アディショナルタイムには「最長○分」という明確な上限はありません。
試合中に実際に失われた時間を主審が判断して追加するため、大きな負傷やVAR確認などによって長時間試合が止まれば、10分や20分を超える可能性もあります。
また、第4審判が表示するアディショナルタイムは最低限の時間であり、
アディショナルタイム中にさらに試合が中断すれば、その分だけ時間を追加することができます。
2026年現在も、サッカーでは実際にプレーできる時間を確保するためのルール整備が続いています。
今後も時間浪費を減らすためのルールや運用が変更される可能性がありますので、アディショナルタイムの考え方にも注目していきたいですね!


